新潟県 燕市のカトラリー
Standard Productsのカトラリーは、金属加工産業で有名な新潟県 燕市でつくられています。
新幹線の駅もある「燕三条」の名前を耳にしたことのある方も多いとは思いますが、燕市と三条市は別々の土地です。金属加工のさかんな両地域を合わせた呼称が燕三条です。
この地域の金属加工の歴史は旧く、江戸時代にまでさかのぼります。農家の副業としての和釘づくりがきっかけで、徐々に金属産業がさかんになり、この地域が誇る主要産業となるまでに広がりました。
いまではノーベル平和賞晩餐会のカトラリーや、Apple社iPhoneの金型を手掛けたことから、燕三条の名は世界的に知名度を広げるまでになりました。
その中でも燕市はスプーンやナイフ、フォークなどの国内生産シェアは90%以上を誇り、この道数十年のプロフェッショナルが集まる市でもあります。
このカトラリーは、燕市のベテラン職人により一つひとつ手作りで製造されています。すべて同じ工場で機械的に生産をされているのではなく、切断や地抜き、研磨、洗浄などたくさんの工程をそれぞれの工場で分業しています。
研磨なら研磨専門の工場があり、ありとあらゆる工程のプロフェッショナルの手によってつくりあげられていきます。
毎日のように使い、口に直接触れるカトラリーだからこそ、職人さんの手による長年の経験による微調整がとても大切です。
もともと欧米人向けに設計されたカトラリーは、私たち日本人には大きすぎるサイズのものがよく見られます。
Standard Productsのカトラリーは日本人が使いやすいように、少し小ぶりなサイズのもので取り揃えました。全長がほんの数センチ、数ミリの差ではありますが、そういった無意識のうちに「実は使いやすい」という商品性能にこだわりました。
また柄の部分には、つや消しのマット加工を施しています。
レストランなどでは上質な印象に見せるため、光沢のあるミラー加工の製品が多く見られます。しかし家庭で普段使いをするときは、指紋や汚れが目立ちにくいマット加工のほうが、使い勝手はよくなります。
こうしたほんのちょっとした工夫やディティールの積み重ねが、ずっと愛される道具になっていくと、私たちは考えます。